さいたま断熱改修会議と「住宅の脱炭素化に向けた連携協定」を締結
令和6年5月29日に上尾市役所において上尾市とさいたま断熱改修会議の「住宅の脱炭素化に向けた連携協定」が締結されました。
前列左から、畠山市長、佐藤議長(佐藤工務店)
後列左から、坂本副市長、米谷さん(米谷工務店)、八木沼さん(ダンネツ)、前顧問(東京大学工学系研究科准教授)、佐竹さん(窓屋SATAKE)、水村さん(水村建築設計)、高橋さん(盟章建設)、松谷さん(福井コンピュウターアーキテクト) 、佐藤さん(さいたま住宅生活協同組合)
この協定は、生活に身近な部分である住宅の断熱改修を行うことによるヒートショ ック・熱中症予防等の健康面、光熱費削減等のコスト面、エネルギー消費量の削減による省エネなどの様々なメリットや断熱改修の方法等について、市民・ 事業者に周知することによる市域全体の住宅の脱炭素化を目指すことを目的としています。
近年、温室効果ガスの増加による地球温暖化の影響に伴い、猛暑や集中豪雨、台風の強大化による自然災害が各地で発生しており、今後さらに災害等のリスクが高まると予測されています。
上尾市は、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ宣言」を令和3年7月17日に表明し、市民、事業者の皆さんと協働して、より一層の対策に取り組んでいます。
市長は「断熱改修は、エコであることはもちろん、熱中症やヒートショックの予防となり、健康で日々を快適に過ごせるすばらしい技術だと感じており、 令和6年3月に地球温暖化対策実行計画の改定の際に重点施策の一つに位置付け、今年度から住宅断熱改修の奨励金制度を創設するところでございます」と述べました。
さいたま断熱改修会議の佐藤議長からは、「上尾市が掲げるゼロカーボンシティに向け今回の協定が実現したことに喜びを申し上げます。さいたま断熱改修会議は、日本一熱い埼玉をどうにかしなければならないという思いから工務店が集まり発足しました。市民セミナーでは、「断熱改修を知らなかった」「やってみたい」という声を多く聞くことができました。昨年からは国が補助金を設けました。さいたま市から学校の冷房が効かない、どうすればよいかと相談を受けさいたま市芝川小学校の断熱改修ワークショップを行いました。今年度は、別事業ではありますが、上尾市の小学校2校で断熱改修ワークショップをする予定です。これが上尾市の断熱改修の足掛かりとなると思っています。これからも上尾市民の健康増進のため、頑張ってまいります。」という言葉を頂きました。
顧問である東京大学大学院准教授の前先生は、「私自身20年以上埼玉県に住んでおり、夏の暑さと冬の寒さを体感しています。ヒートショックで亡くなる方は毎年1万7千人といわれています。昨年、交通事故で亡くなった方は約2600人。何倍もの方が住宅の寒暖差で亡くなっています。また、連日35度を超える猛暑日が続く中、学校が暑いという声も聞かれます。窓を閉め切って空調をきかせていると聞いていますが、冷房がうまくきかず空気もよどんでいる悪循環にあります。断熱は外と中の温度差を作ることです。上尾市から日本へ真の脱炭素に向けた断熱を広めていきたいです。」と話しました。
まずは7~8月に市民向けセミナーを実施予定です。せひ皆さん参加してください。(開催日程は広報7月号またはホームページに掲載します)